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思い出のアルバム#14( ヴァンゲリス 『南極物語 ― オリジナル・サウンドトラック』) [音楽]

 昨日の夜にTBSに番組を回すとドラマ『南極大陸』が放送されていました。初回の話の始まりとしてはまぁ、良かったんじゃないでしょうか。でも、俺は映画『南極物語』リアルの世代なんで主人公のキャスティングが不満。キムタクは合ってないですね~、高倉健とか渡瀬恒彦みたいな昭和のおっさんて感じがどうもしませんー、年齢がバレてしまいますが(笑)。ドラマの展開も先は見えていて結局越冬できずに早々と犬を見捨て帰国、キムタクの謝罪行脚になるのでしょう。映画については健さんを責める外人女性が嫌な感じだったのと夏目雅子綺麗だったなぁということ、南極までわざわざロケハンに行ったという金遣いの荒さ(笑)を強烈に覚えていました。ちなみに犬ではリキが大好きで、その勇敢で悲しい最後には子どもだったので心打たれてしまいましたなぁ。ま、こういう物語が今の日本には必要かもしれませんね。
 その『南極物語』のテーマソングに使われていたのが実はヴァンゲリスだったりします。ヴァンゲリスと言えばブレードランナーが超有名なんですが、30代後半以上の人たちは「ティン~テントーンターン」というあのメロディを絶対に覚えていると思います。1曲目の"Theme from Antarctica"ですが、シンセサイザーの金属音が南極の冷たく凍てついた空気を完璧に表現していて、当時、家族で映画館で見ていて鳥肌が立ったことを『南極大陸』を見ながら思い出しました。

南極物語 ― オリジナル・サウンドトラック

南極物語 ― オリジナル・サウンドトラック

  • アーティスト: ヴァンゲリス,ヴァンゲリス
  • 出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル
  • 発売日: 2002/05/02
  • メディア: CD



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思い出のアルバム#13( 『Guns N' Roses Use Your Illusion I』) [音楽]

 人との出会い、ということに想いを馳せると、ある時点での人との出会いが大小様々に影響を及ぼし合っているということに気付かされる。
 俺に取っての最初のそんな体験は高校に入ってハマーと知り合ったことで、奴がいなければ音楽の好みなんてまるで違っていただろう。当時も今も、奴が好きなのはアメリカのハードロックやメタルミュージックだったが、その中でも贔屓のアーティストはGuns N' RosesとMETALLICAだった。特にGuns N' Rosesに対する奴の評価は高く、BON JOVIは当然のように最低だった(笑)。
 Guns N' Rosesは洋楽好きだった当時の高校生のハートを鷲掴みにしていた。その理由を考えると、要は不良の音楽であるロックミュージックをモダンにアレンジして再構築したという点に尽きるだろう。パンク、ハードロック、ポップスのイイトコどりで作られたごった煮かもしれないが、似たようなバンドが多い中でも、取り分け病的で反逆的、硬派で悪くて絶妙のカッコ良さがあったのはGunsだけである。
 で、俺に取ってのGuns N' RosesはUse Your Illusion Iである。世間一般ではターミネーター2の主題歌が入っているUse Your Illusion IIの方が有名だろうが、November Rainという9分もある印象的なバラードや1曲目のRight Next Door To Hellという疾走感のあるロックンロールにこそ、Guns N' Rosesのらしさがあると勝手に考えている。
 このアルバムはUse Your Illusion I とIIという2枚同時に発売された。元々4年ぶりのスタジオアルバムの発表だったが、以降もGunsはなかなかアルバムをリリースしないバンドとして認知され、今日に至る。結局バンドはメンバーの脱退が相次ぎ、今ではバンドのオリジナルメンバーはシンガーのW. Axl Roseだけになってしまった。たまにAxlの爬虫類声を耳にすると、馬鹿な高校生の頃を思い出してノスタルジックになってしまう、そんな思い出のアルバムである。

ユーズ・ユア・イリュージョンI

ユーズ・ユア・イリュージョンI

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: USMジャパン
  • 発売日: 2008/11/22
  • メディア: CD



タグ:Guns N' Roses
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思い出のアルバム#12( 『上原ひろみ BRAIN』) [音楽]

 2月15日にグラミー賞の発表があり、日本人による受賞が4部門あったそうである。
毎年アメリカの音楽業界がアメリカのミュージシャンを選ぶ身内の賞だと思っていたのだが、その中でもContemporary Jazz AlbumでThe Stanley Clarke Bandが受賞し、ゲストメンバーの上原ひろみが注目されているのはファンとしても嬉しい限りである。
 Jazzの本場のアメリカでChick CoreaやStanley Clarkのような大物と共演しているあたりが彼女の凄さ。例えて言うなら自動車の本場アメリカで自動車業界を牛耳るTOYOTAみたいなものかもしれない。
 2003年デビューなので結構アルバムは出しているのだが、俺が好きなのが"BRAIN"アルバムだ。これがどういうアルバムなのか、と改めて考えると中々言葉にならない(笑)。
1曲目の"KUNG-FU WORLD CHAMPION"は打ち込みの音とベース音が延々と続く中、たまにピアノが絡んでくるという変な曲でファミコンの「スパルタンX」のBGMみたいで、4曲目の"BRAIN"はJazzというよりはKing Crimsonみたいなプログレッシブロックのバラードっぽいし、かと思うと5曲目の"DESERT ON THE MOON"はピアノとドラムの掛け合いがエキサティングなインプロビゼーション。偏見を承知で言えば、人脈が上原ひろみとJazzという音楽のジャンルを結びつけていると言ってもよく、Jazzマニアはこういうアルバムはお気に召さないかも。
 結局Jazzって何なの?と言われると俺もわかりません(笑)。Modern JazzもSwing JazzもJazz。Jazz Vocalまで含めるとこれらの音楽スタイルの違いを包含するのがJazzであり、強いて共通するのは思想的に「自由」な音楽であるということかもしれない。そういう意味では、上原ひろみの"Brain"は最高に自由でかっこいアルバムである。

ブレイン

ブレイン

  • アーティスト: 上原ひろみ,トニー・グレイ,アンソニー・ジャクソン,マーティン・ヴァリホラ
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルミュージック
  • 発売日: 2004/04/21
  • メディア: CD



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思い出のアルバム#11( 『マライア・キャリー  MTV アンプラグド』) [音楽]

 昨日のブログのカバーソング繋がりで、久々にマライア・キャリーの「MTV アンプラグド」を聞いた。
彼女については、「Music Box」以降のアルバムを俺はほとんど聞いてない。流行りのヒップホップとかR&Bなどよりは、単にアダルトコンテンポラリーのような曲が好きだからである。まぁ、年がバレそうだな(笑)。
 で、「MTV アンプラグド」アルバム。この時には既にグラミー賞を2度受賞していたが、ほとんどライブをやらなかったために、その歌唱力への疑問符が付けられていたのを自ら払拭したアルバムと言っていいだろう。
持ち歌は当然のようにアルバム通りに完璧な歌唱を披露しているのだが、ジャクソン5の「I' ll Be There」が素晴らしい。あまりにベタな選曲だが、情感豊かにしっとりと歌い上げていてマライアの声の良さが充分に堪能できる。しかし綺麗な声だ、中高音域で全く声が潰れないし、コブシが効いてて本当にかっこいい(メリスマ歌唱というらしい)。バックボーンにゴスペルがある歌手は本当に上手い。

MTV アンプラグド

MTV アンプラグド

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
  • 発売日: 2002/11/27
  • メディア: CD



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思い出のアルバム#10( 『植村花菜 やさしさに包まれたなら 』) [音楽]

 ちょっと古い話だが、昨年末の紅白歌合戦に植村花菜が出ると聞いて感慨深いものがあった。
去年は「トイレの神様」がブレイク。トップ歌手の仲間入りをしてくれて紅白にまで出場と、ファンとしても記念すべき1年だったと思う。
 で、初めて彼女の歌声を聞いたのは2006年4月8日、大宮アルシェでのインストアライブ。偶然に用があって前を通りかかったのだが、ギターを抱えたネーちゃんが「やさしさに包まれたなら」を歌い始めたその時に、金縛りにあったかのように思わず立ち止まってしまったことを記憶している。
 「魔女の宅急便」でも同じみのメロディーは、元曲とは違ってゆったりめのテンポで流れ、滑らかな、張りのある美声が、一時のあいだ俺を穏やかな気持ちにさせてくれた。

やさしさに包まれたなら

やさしさに包まれたなら

  • アーティスト: 植村花菜,植村花菜,荒井由実,上杉洋史
  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2006/03/29
  • メディア: CD



 以下の写真は植村花菜の当時のブログから転載しました。
(www.uemurakana.com/blog/archives/2006/04/post_34.html)
雨上がりの昼に、「私って晴れ女なんですよ♪」といった笑顔が印象的だったなぁ。
植村花菜_20060408.JPG
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思い出のアルバム#9(仲間由紀恵 『遠い日のメロディー』) [音楽]

 「天は二物を与えず」という言葉があるが、長所・短所もあるのが人間だ、ということが原義だろう。様々な分野に手を出してもどっちつかずになってしまう人も中にはいるのだろうから、得意なことに絞ってそれを磨きに磨け、というような教えに受け取ることも出来るのではないかと思う。
 で、仲間由紀恵といえば、いまではスター女優として名高いが、歌手としてアルバムを出していたこともあることを知っているだろうか。そういえばauの着うたで曲を出してたとか、高橋克典とのデュエット曲かと覚えているかもしれないが、もっと前、1990年代の後半に仲間が多分10代の頃に出したのが、この『遠い日のメロディー』というアルバムである。
 90年代の後半と言えば小室ファミリーが日本のJ-POPで凄まじいほどの隆盛を誇っていた頃。で、楽曲の一部は久保こーじが提供していたりして、当時日本で流行っていた小室系、つまりユーロビートやダンスミュージックの影響が色濃いアルバムなのだが、如何せん仲間由紀恵の歌が良くない感じ。はっきり言うと歌唱力がない。また、声が細いせいか、そこそこいい曲もうまく歌いきれていないように聞こえる。10曲目の「トゥルーラブストーリー」なんかは微妙に音程を外しているように聞こえてなんだかなぁという感じである。
 多分アルバムは大したセールスを記録してはいないと思う。この失敗に懲りたのかどうか、顔面力を生かした女優業の方に注力して『TRICK』『ごくせん』なんかのシリーズドラマで人気が爆発し、現在にいたる。もし歌がそこそこ巧かったりしたら、どんな芸能人になっていたのかなぁと思うと、結構中途半端な歌手になってたかもしれず、女優としては鳴かず飛ばずだったかもしれない。
 仲間由紀恵ももう30才を過ぎたそうである。時間が過ぎ去るのは本当に早い、という実感しか俺にはないが、来年1月からフジテレビで放映される『美しい隣人』というドラマに仲間由紀恵は出演するようである。今回の役どころは「悪女」のようだ。その美しさのせいか、『東京湾景』のような純愛ドラマだとイマイチな感じだが、謎めいた魔性の女という、女優としての新境地に少し期待してみたい気がする。


遠い日のメロディー

遠い日のメロディー

  • アーティスト: 白峰美津子,前田たかひろ,新井明子,藤木和人,松井五郎,沢村淳子,京田誠一,久保こーじ,田代隆廣,羽毛田丈史
  • 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン
  • 発売日: 2002/07/01
  • メディア: CD



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思い出のアルバム#8(寺井尚子 『アンセム』) [音楽]

 寺井尚子は、ジャズヴァイオリンというジャンルのミュージシャンだが、世間一般には、夏に、蚊取り線香のCMでヴァイオリンを弾いている色っぽいおばちゃんのイメージが強いと思う。
 で、この「アンセム」というアルバムだが、讃美歌という意味を冠したタイトルに寺井イズムの凝縮というか、ジャズにとらわれないメロウでドラマティックなバイオリンアルバムを作りたい、という自信の現れみたいなものがあると思う。
 1曲目の「過ぎ去りし日々」はこれでもかといういうぐらいにヴァイオリンを煽情的に攻撃的に弾きまくっていて、ジャズというよりはヘヴィメタルの早弾きギタリストがやっているかのような錯覚を受ける。シャンソンの名曲の「愛の讃歌」のアレンジも美しいし、寺井のオリジナル曲の「愛の行方」はポップに始まるイントロから徐々にヴァイオリンのメロディが熱を帯びてくるような佳曲である。
 まぁ、寺井尚子の音楽を聞いて、ヴァイオリンという楽器、ジャズという音楽からはかなりはみ出した感じはするが、その邪道っぷりがたまらなく美しい、と俺は思うのである。 

アンセム (CCCD)

アンセム (CCCD)

  • アーティスト: 寺井尚子,北島直樹,細野義彦,ジャンボ小野,中川剛
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2003/02/14
  • メディア: CD



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思い出のアルバム#7(田原成貴 『ザ・ロックス 』) [音楽]

 「三日坊主」という言葉があるが、上手いことをいったものだ。坊主の厳しい修行も続いて3日ぐらいの物だという戒めだろう。ブログも継続して書くのは三日目が1つの鬼門なのかもしれない。
 で、今回は、田原成貴のことを書こうと思う。田原成貴は薬物中毒で今となってはボロボロの人生を送り、犯罪者として世間に情けない姿を晒しているが、騎手時代はその「魅せる騎乗」と「歯にきぬきせない言動」からファンの多いスタージョッキーだった。俺が競馬にはまったのも、ちょうど田原成貴がマヤノトップガンという最高のパートナーを手に入れた頃。とにかくハチャメチャな騎乗が何故かハマって、ここぞ!という時に豪快な勝ち方をするという印象が強い。トウカイテイオーの奇跡の復活もそうだが、逃げ・先行策でG1を3勝したマヤノトップガンを、最後には追い込み策で、天皇賞(春)を勝たせるなんて離れ業をやってしまう。「何故この作戦なのか?」と尋ねられて、「トップガンが前に行きたくない、そう言っていたから。」と言う感性は狂気と正気のすれすれのなせる業だったのかもしれない。
 肝心のCDだが、のっけから田原の掛け声が「オミトオォシィィ」と鳴り響き、呑気でナルシストな曲がダラダラと続く…、10数年ぶりくらいに聞き返して思わずのけぞった。全く、自分の人生はお見通しできなかったのは何故なんだろう。当時田原の騎乗に魅せられ、競馬を好きになり、そして、その時行われた田原のコンサートに行った俺もどうかしていたのかもしれない。まぁ、俺のモラトリアムをある意味象徴している、本当に思い出のアルバムである…。

The Rocks

The Rocks

  • アーティスト: カラオケ
  • 出版社/メーカー: アルファレコード
  • 発売日: 1996/11/27
  • メディア: CD



タグ:田原成貴
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思い出のアルバム#6(Yngwie Malmsteen's Rising Force 『Archemy 』) [音楽]

 ちょっと前の話だが、歌手の鬼束ちひろ氏が知人の男に暴行されてケガを負ったらしい。
詳細はすべてネットの情報なので、当事者でもない俺にとっては想像の域を超えないが、やはり芸能人とは異能者。同じ時代・同じ社会に住んではいるものの、彼らは規格外の存在。芸術家の人間性と作品の芸術性というものは須らくリンクしないものであり、狂気と正気のギリギリを攻めてこそ素晴らしい作品が出来上がるものである、とつくづく感じたのである。
 そんな芸能人異能者論に気づいたのは、俺が高校生の時分。洋楽を聞き始めて最初に手にとったのがYngwie MalmsteenというHRギタリストの『Eclipse』というアルバムだった。
なんじゃぁ、こりゃあ、と思わずつぶやくほどの高速な速弾きと流麗なギターが奏でるメロディは超人の成せる業。凄い天才とは世の中にいるもんだと感心したところが、このインギー(ファンが呼ぶYngwieの愛称)、その超絶演奏技術とは裏腹に、とんでもない罵詈雑言や妄言・迷言を放つ、かなり知り合いになりたくないようなコマッタサンでもあった。詳しくは彼のまとめサイトを参照して、その人間のダメさかげんに苦笑してほしいものである。で、この後俺はHR/HMというかなり偏ったジャンルの音楽を聞くようになったのだが、そのおかげで女子にもてない10代をすごす破目になったのかもしれないと思うと、インギーに対しては感謝と嫌悪という感情を同時に抱いてしまうのである。
 インギーのアルバムでは『Trilogy』や『The Seventh Sign』も捨てがたいのだが、『Archemy』の吹っ飛んだ作風が俺は一番好きだ。のっけから4分を超えるインスト、速弾き・速弾き・速弾きとストレスを発散するかのようにギターを弾きまくる。ヴォーカルも『Trilogy』の頃のMark Boalsをバンドに戻したぐらいで、インギーのやる気が作品の完成度に上手く昇華されている傑作だろう。
年内に新作アルバムが出るらしいのだが、ヴォーカルがTim 'Ripper' Owensなんで買おうかは迷っている今日この頃である。

アルケミー

アルケミー

  • アーティスト: イングヴェイ・J・マルムスティーンズ・ライジング・フォース,イングヴェイ・J・マルムスティーンズ・ライジング・フォース
  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 1999/09/17
  • メディア: CD



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思い出のアルバム#5(AC/DC 『LIVE 』) [音楽]

 3/14に高校時代の友人ハマーと、その同僚のエグッちゃんとAC/DCの来日公演に行った。
俺が10代の後半に最も気があった友人のハマーは、70年代のロックミュージックにも造詣が深かった。ハマーから借りたInnuendoでQueenの素晴らしさに出会ったことからも、俺にとっては洋楽の師匠だった。
 久々のハマーは頭に白髪が目立ち、少しやつれているように見えた。俺たちの世代は会社でも家庭でも、とかく所属する集団においては責任ある重要な立場に置かれるものである。おそらくストレスが奴を早く老けさせているに違いない。旧交を温めるよりも、ハマーのことが心配になった。
 さて、AC/DCは、そんな高校生時分の思い出のバンドの一つである。なんかAC/DCを聞いてみようかと思った当時の俺は、ハマーに一番いいAC/DCのアルバムは?と尋ねたところ、どれも素晴らしいがやっぱりAC/DCと言えば『LIVE』しかないよ、と言い、快く渡してくれたアルバムはモンスターズオブロックの2枚組LIVEアルバムだった。
 リードギタリストのアンガス・ヤングは50代後半になり、バンドも37年間フル稼働。衰えはあるだろうなと正直に思っていたが、当日のライヴで俺の期待はいい意味で裏切られた。頭頂部が薄くなった以外には変わらない、アンガスのロック魂を見せつけられて自然と体が揺り動かされた。のっけから名曲のオンパレードで、アンガスも一切手加減なしの激しいギターアクションにアンガスウォーク。Thunderstruckを生で聞いたときには本当に電気が走ったような気がした。これがAC/DCだよな、とハマーとがっちりと握手をした。
 どこを切ってもAC/DCとも揶揄されるほどの変わらない音楽性だが、信念と情熱を高く熱く保ち続けている証拠だと俺は思う。60近いおっちゃんたちが、手抜きもせずに真っ向勝負のヘビィロックを40年近くも演奏しているのである。俺たちもまだまだだ、この熱い気持ちを忘れずに明日から頑張ろうぜ!とお互いに励まし合い、さいたまスーパーアリーナをあとにしたのだった。


AC/DC Live: Collector's Edition

AC/DC Live: Collector's Edition

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sony Japan
  • 発売日: 2003/02/18
  • メディア: CD



タグ:AC/DC
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